2019.05.01リフブレ通信

若葉

桜をはじめとする花が、咲き誇るトキが過ぎて深緑萌る気候が訪れようとしています。「あらとうと青葉若葉の日の光」俳聖、松尾芭蕉が、日光山に参詣した時に詠んだ句です。「あらとうと」は、尊いという意味だそうです。青葉、若葉の上から差し込む日の光が、神々しく感じられたのでしょう。この緑の青葉が秋深まると、朱や黄の彩りをみせてくれます。まさに天地のなせることで、人間技ではこうはいきません。大宇宙生命の御心に、畏敬の念でかしこみ跪くしかありませんね。余談ですが、日光山は、もともと二荒山と命していましたが、弘法大師(空海)が、ここに開基したとき、日光と改めたと伝えられています。「目に青葉山時鳥(ホトトギス)初鰹」(山口素堂)青葉、若葉を伝って薫る風が吹くなか、ホーホケキョとホトトギスが気持ちよさそうに啼いています。さわやかな良い気候になりました。▼私事で恐縮ですが、私は現在、熊本県の北部に位置する菊鹿町にある第三セクターの会社「菊鹿フラワーバンク」の代表を拝命致しております。と言っても仕事は雑用専門です。社名のとおり「お花の銀行」でして、お花を仕入れたり、山野の草や木々の葉っぱを採ってきて押し花にします。その花材を全国の押し花絵画の愛好家に販売している会社です。70歳に近い女性社員が5名で頑張っています。皆さん押し花で創作する絵画のインストラクターの資格者です。実は今の時季は、樟や柿等の若葉を押し花にします。若葉は水分が多いので、押すと少し色合いが濃くなりますが、深緑がいつのトキも楽しめます。人間も植物も赤ちゃんというか若い時は、水分が多く肌も綺麗ですね。私のような老生にとっては、羨ましい限りです。少しコマシャルになりました。すみません。「深緑の香に深緑の風を待つ」(稲畑汀子)▼若葉ではありませんが、早苗も今頃ですね。田舎のあちこちで、苗床づくりの真っ最中です。遠い神代の時代、天照大神が高天原にある稲穂を、天忍穂耳命(アメノオシホミミノミコト)に授けられミコトの子であるニニギノミコトが高千穂の峰に天孫降臨されたときに稲穂をもってきたのが稲作のはじまりとか。6月になると、田園風景は緑一色になります。木々の若葉とのコントラストが美しいまさに瑞穂の国の風景です。▼誤解のないように、あえて書きますが、これから先は若葉とは全く関係ありませんので宜しくご理解下さいませ。というのも新しい元号の件です。浩宮様(徳仁親王)が、初代神武天皇から数えて、126代天皇陛下に雅子妃が皇后陛下に御即位され「令和」の御世が始まります。穏やかな時代になるよう皆で励まねばなりませんね。和がいいですね。聖徳太子が創られた17条の憲法の1番が「和をもって尊しと為す」ですから、2千年の時が育んだ日本人の魂や国柄が表れています。昭和に似ているのもいいですね。そして今上(平成)陛下、美智子皇后に心からのお礼と感謝を申し上げます。ほんとうに有難うございました。▼さて、今年も田舎の作業小屋では、ツバメと雀の戦いが繰り広げられています。負けるなツバメと日々応援しています。「つばめきて青空たかき軒端かな」私事、のんびりと5月の日の光を浴びて青葉、若葉を見ながら読書三昧です。その1文「学ぶ心さえあれば、万物すべてこれわが師である。語らぬ石、流れる雲、つまりはこの広い宇宙、この人間の長い歴史、どんなに小さいことにでも、どんなに古いことにでも、宇宙の摂理、自然の理法がひそかに、脈づいているのである。そしてまた、人間の尊い知恵と体験が、にじんでいるのである。これらのすべてに学びたい」(松下幸之助)